筋肉の成長が停滞する時の対処法
プラトー(停滞)を迎えた時の対処法
お客様からの質問
『最近、全然筋肉が成長しないのですが、どうしたらいいですか?』との質問を受けましたが、これはいわゆるプラトーといわれる状態のことを指します。それではプラトーについて説明しますね。
まず「プラトー」とは、丘や高原、大地などを意味します。また進歩が停滞するという意味合いも持っています。
トレーニングでいうプラトーは、まさに成長が停滞して筋発達などが感じられない状態になることです。これは初心者では感じることは少なく、中級者から上級者で感じる方が多いです。
ベンチプレスで例えるなら、最初のうちは60㎏くらいまですいすい上がるのに、急にそれ以上の重量が上げれなくなったりすることがありませんか? その後は、70㎏・80㎏・90㎏・100㎏と壁になる重量があると感じる方も多いと思います。もちろん人によりその「壁」となる重量は異なりますが・・・。
それに停滞する期間も人それぞれで、3か月ほどで突破することもできれば、何年も同じ重量で進歩しない場合もあります。
それでは、プラトーに陥らない(突破する)ために試していただきたいことが幾つかありますので、それを紹介します。
〇適切な負荷(オーバーロード)を掛けているか
セッションに入ると、いつの間にか同じ重量や同じ回数、同じ種目など自分のやりやすいもので構成してしまっているパターンがあります。トレーニング日誌を見返して、同じようなトレーニングの流れになっていないか、修正を入れてみましょう。
〇ピリオダイゼーションを活用しているかどうか
「ピリオダイゼーション」とは、期分けを意味します。主に数か月単位で「重量系」から「回数系」の内容などに変更したり、食事の摂取量の「多い時期」と「少ない時期」を織り交ぜたりして、筋肉に対して刺激が一定にならないようにするプログラミングのことをいいます。これは意外に実行できていないことも多いので、2・3か月くらいしたら意識してみるといいと思います。
〇栄養が十分に足りているかどうか
大量にトレーニングをすると、それだけエネルギーを要します。エネルギー不足に陥るとやはり成長を阻害してしまします。そこでハードにトレーニングされている方なら体重から最低でも35kcalをかけた数値を目標としてください。
※ 体重60㎏の人であれば、60 × 35 = 2,100kcal(最低必要量)
できれば50をかけた数値 60 × 50 = 3,000kcal(目標摂取量)
基本は手作りの食事から摂るのがお勧めです。そこで不足してしまう場合は、サプリメントをうまく活用してみましょう。
〇睡眠が十分に足りているかどうか
身体が成長しているのは、トレーニングをしている時ではなく身体が休んでいる時、つまり、睡眠時に傷ついた筋線維を修復して成長を促しているのです。その睡眠時間が極端に短い状態や、ゴールデンタイム(22時から2時ころまで)を逃した睡眠では、成長を促すことができないので、意識的に質の高い睡眠を取るようにすることをお勧めします。それに、睡眠不足が続くと効果的なトレーニングも行うことが難しくなってしまいます。
〇食わず嫌いなエクササイズを省いていないか
「ちょっと苦手」なエクササイズもあるかと思いますが、そういったエクササイズをたまに取り入れてみると新たな刺激が得られるので、意外と効果的な場合があります。もちろん、関節の痛みがあってできない場合は無理にやることはありませんが、食わず嫌いなエクササイズに目を向けて見るのもお勧めします。
以上の通り、幾つか挙げてみましたが、プラトーに陥っている場合はこの中のどれか(もしくは全部)を試すことによって、突破できるかもしれないので、あきらめずに取り組んでみて下さい。