太りやすい体質を改善するためには
『どうしても太りやすい体質なのですが、どうしたらいいですか?』
との質問を受けましたが、確かに太りやすいかどうかは遺伝に依存してくる場合もあります。しかし、やり方次第ではその状況を打破することも可能なので、一つのやり方を紹介しますね。
太りやすい体質というのは両親の遺伝的なものもありますが、大きな要因を占めているのは「脂肪細胞」の数になります。この脂肪細胞は、運動などにより大きさは変動しますが、一度数が増えてしまったら減りません。
脂肪細胞は子供の時期の食事が大きく関わってきますが、乳幼児期が一番大きな関与を示すと言われています。その時の母親からの授乳で、その母親が糖分や油分の高い食事を摂っていると乳幼児に脂肪細胞が増える原因を作ってしまうといわれています。
また思春期がもう一つの時期になるのですが、その思春期にポテトチップスやスイーツなどを頻繁に食べる習慣があったりすると、更に脂肪細胞が増えてしまいやすくなります。
太りやすい体質だと自覚がある方は、特に中学生くらいの時の食事量などを思い浮かべてみると、心当たりがあるのではないかと思います。
そこで、体質を改善するために実践していただきたいのが以下のようなプログラムです。
〇大きな筋肉(脚・胸・背中)を中心としたワークアウトを行う
大筋群と呼ばれる筋肉は脚・胸・背中のことを主に指しますが、これらの筋肉は代謝の機能を上げるのに必要不可欠な部位になってくるので、腹筋運動などよりこちらの方が、優先順位が高いです。
運動初心者であっても筋力トレーニングは少なくて週2回、多くて3回以上こなせるとさらに効果が望めます。
〇中程度の重量で高回数のトレーニングを行う
ターゲットの筋肉はもちろん脚・胸・背中ですが、重量にはそこまでこだわらず回数を多くします。よくやりやすいやり方として「8~10回」と紹介されている場合が多いですが、体脂肪を減少させるトレーニングとしては、中程度の重量で「12~15回」で設定してみて下さい。回数が多いやり方はそれだけでもエネルギーを必要としますので、脂肪燃焼に効果的です。
〇有酸素運動を入れる
先程の筋力トレーニングの後に入れるのが最も効果的です。ただそこまで時間が取れないという方もいらっしゃると思います。そこで、筋力トレーニングを行わない日は必ず有酸素運動を取り入れましょう。トレーニングが週2.3回なら週4回は有酸素運動ができるはずです。
また、空腹時の方が効果が高いので、時間帯もなるべく朝方を狙った方が脂肪燃焼を促進しやすいです。
〇高強度インターバルトレーニングを入れる
これは難しいかもしれませんが、トレッドミルやエアロバイクなどで行います。まずジョギング程度の強度で2分間ほど行ったら、今度は20~30秒ほど全力に近い強度で行います。これを繰り返して合計30分(トータル10セットほど)くらい行います。これをやった後は、かなりフラフラになると思いますが、心肺機能が向上して代謝機能も改善されてくるため、脂肪燃焼に効果的です。
〇低脂肪・高蛋白質の食事
体脂肪減少には、やはり食事管理が一番重要となってきます。特に体脂肪率がかなり高い場合は、代謝機能がうまく働いていない可能性が高いので、代謝機能を改善する食事内容が求められます。
比率として
炭水化物が50%
蛋白質が30%
脂質が20%
くらいが理想です。
蛋白質の中でも、鶏肉や青魚・卵白などは低脂肪で高蛋白質なのでお勧めできます。また脂肪の少ない蛋白質を摂取することによって、血糖値を安定させて、食欲を抑えることができます。
体質改善といったら大げさに聞こえるかもしれませんが、以上の通り基本に忠実に行うことと継続していくことが重要になってきます。結果が出ないとダイエットをやめたくなる気持ちは分かりますが、長い時間をかけて作ってしまった太りやすい体質は、長い時間をかけて改善することが必要となってきますから、あきらめずに取り組んでみて下さい。