トレーニング時に呼吸が止まる（バルサルバ法）

「スクワットやレッグプレスをやって
いると、息が苦しくなってしまいます」

といった相談を受けました。

下半身のエクササイズをしていると、
そういった場面に出くわすこともある
のではないでしょうか。

これは重たいものを動かす時には、
誰でも踏ん張りますよね。その踏ん
張っている時は呼吸が一時的に止ま
ります。

そして力を入れる時に呼吸を吐いて
いますが、この時心臓では血液を送り
出す拍出を行っています。

この「溜め」を大きくすると、スク
ワットのような重いウェイトを扱って
いる時に挙上しやすくなります。

つまり一旦血流を制限して、一気に
解放することで通常よりも力が発揮
されやすいということなのです。

これを「バルサルバ法」といいます。

心臓の左心室（拍出するところ）と
大動脈の境目にある膨らみのことを
バルサルバ洞と呼ばれる部分があるの
ですが、ちょうどここから名前がきて
います。

よって、このような血流制限して一気
に解放するということをしているので、
呼吸が苦しくなってしまうのです。

この現象は上半身で扱えるような重量
でのエクササイズではなく、より力を
必要とされる下半身のトレーニングで
起こりやすくなります。

ですから生理現象として起こること
ではあるのですが、これを多用すると
循環器系に対する負担が大きくなり、
心臓や血管などに様々なリスクを
引き起こす可能性が出てきます。

実際に私自身も、バルサルバ法を駆使
してトレーニングをした結果、目まい
や嘔吐などを引き起こしたこともあり
ます。

たまに使う分には問題ありませんが、
多用すると身体に不具合を生じる可能
性があるので、気を付けて下さいね～

参考文献
NSCAパーソナルトレーナーのための基礎知識
臓単（ゾウタン）

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